- この記事はこんな人におすすめ!
-
- 湿疹と蕁麻疹を見分けたい
- 湿疹と蕁麻疹の症状や原因を知りたい
- 痒みを伴う皮膚症状に悩まされている
- セルフケアで湿疹や蕁麻疹を改善したい
湿疹と蕁麻疹の症状を比較
湿疹(皮膚炎)は、皮膚表面にブツブツや痒みなどが現れる炎症の総称です。湿疹にはアトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、手湿疹、脂漏性皮膚炎、汗疱などさまざまな種類があります。
蕁麻疹は真皮層の血管が一時的に膨らみ、血液に含まれている血漿が周囲に漏れ出ることで起こる病気です。蕁麻疹にはアレルギー性蕁麻疹、接触蕁麻疹、寒冷蕁麻疹、日光蕁麻疹、コリン性蕁麻疹など数多くの種類があります。
混同されることもある湿疹と蕁麻疹ですが、次のような症状や現れ方の違いをチェックすることで、湿疹か蕁麻疹かを見分けやすくなります。
湿疹 | 蕁麻疹 | |
---|---|---|
主な症状 | 赤いブツブツ、ジュクジュクしたブツブツ、発赤、小さな水ぶくれ、びらん、痒み | 皮膚が赤くくっきりと盛り上がる(膨疹)、痒み |
症状の現れ方 | 症状が現れたまま数日間消失しない | 突然症状が現れ、数十分~数時間以内に消失する |
慢性化した場合の症状 | 皮膚が厚くなる、かさつき、色素沈着 | 症状が現れたり消失したりを繰り返す |
期間 | 治癒する期間は症状によって異なる 数日以内のものを急性湿疹、1週間以上経過したものを慢性湿疹という |
1週間以内に治癒する場合が多い 6週間以内のものを急性蕁麻疹、6週間以上続くものを慢性蕁麻疹という |
蕁麻疹は短時間で治まる
蕁麻疹は、突然痒みをともなう皮膚の赤い盛り上がりが現れ、数十分~数時間以内に跡を残さず消失するのが特徴です。症状が数十分~数時間で治まった場合、蕁麻疹の可能性が高くなります。
皮膚にどのような症状が現れどれくらいで消えたのかなどをメモしておくと、湿疹か蕁麻疹かを見分けたり、医療機関を受診するときに役立ちますよ。
体の中から蕁麻疹にアプローチする
蕁麻疹の改善に役立つ生薬が10種類配合された漢方薬です。体の中からじっくりとアプローチして、肌トラブルが起こりにくい肌へと導きます。
湿疹と蕁麻疹の原因を比較
湿疹と蕁麻疹を引き起こす原因にはさまざまなものがあり、二つに共通する原因も少なくありません。また、原因が一つだけでなく複数重なっている場合や、原因がはっきりしない場合も多くあります。特に、慢性蕁麻疹で皮膚以外の症状がない場合、詳しい検査をしても原因を特定できないことが多いといわれています。
湿疹や蕁麻疹に悩まれている方は、次のような原因に思い当たることがないか確認してみてください。
湿疹 | 蕁麻疹 | |
---|---|---|
主な原因 | 食べ物、化粧品、洗剤、金属、汗、ハウスダスト、細菌、バリア機能の低下、アレルギー体質、ストレス | 食べ物、植物、昆虫、薬剤、温度差、紫外線、汗、物理的刺激、ストレス |
湿疹や蕁麻疹を治すには、原因となるものを取り除くのが効果的です。原因を取り除かない場合、湿疹や蕁麻疹を繰り返す恐れがあります。
原因を特定するためにも、食べたものや触れたものなど原因と考えられるものを書き出しておきましょう。
湿疹におすすめのセルフケア
湿疹の原因が分かっている場合はその原因を生活から取り除きましょう。患部を清潔に保ち、外部からの刺激を避けることも大切です。また、患部が乾燥していると症状の悪化を招きやすくなるため、刺激の弱い化粧水やクリームなどでしっかりと保湿してください。
肌のバリア機能が低下していると外部からの刺激の影響を受けやすくなるため、肌のバリア機能を高めるのも効果的です。規則正しい生活を送り質の高い睡眠を確保する、いろいろな栄養素をバランスよくとる、ストレスを溜めないようにするなどして、肌のバリア機能を高めましょう。
湿疹に効果が期待できる市販の塗り薬を活用する方法もあります。塗り薬は自分の症状に合ったものを選び、用法用量を守って使用しましょう。
セルフケアで改善しない場合は受診も考えること!
セルフケアで様子をみても症状が改善しない場合や症状が悪化している場合には、医療機関の受診をおすすめします。腎臓病や糖尿病などの病気と関連して湿疹が現れることもあるため注意が必要です。
刺激を与えないようにやさしくケアしましょう。患部をかき壊すと症状を悪化させてしまうため、かかないようにしてくださいね。
蕁麻疹におすすめのセルフケア
蕁麻疹の原因が分かっている場合には、原因となるものを生活からできるだけ取り除きましょう。蕁麻疹が現れているときには、患部を冷やすのがおすすめです。
保冷剤をタオルで包んだものなどで患部を冷やすと、症状を緩和できることがあります。逆に、体が温まると痒みが強くなる恐れがあるため、熱い湯での入浴や激しい運動は控えましょう。
また、蕁麻疹の予防には生活習慣の見直しが欠かせません。栄養バランスのとれた食事を心がけ、できるだけ食品添加物の少ない食べ物を選びましょう。適切な運動や質の高い睡眠の確保は、肌を整えるだけでなくストレス発散にも役立ちます。
手軽にケアしたいという方には、蕁麻疹の予防や改善に効果が期待できる漢方を取り入れるのもおすすめです。
セルフケア後も蕁麻疹が続く場合は医療機関へ
セルフケアで様子をみても症状が改善せず悪化している場合や、何回も蕁麻疹を繰り返す場合には医療機関の受診をおすすめします。
また、咳や唇の腫れなど皮膚症状以外の症状がある場合には、すぐに医療機関を受診するようにしてください。
患部はできるだけかかないようにしましょう。こすったり押さえたりして刺激しないようにしてくださいね。
まとめ
湿疹と蕁麻疹には次のような違いがあります。
湿疹 | 蕁麻疹 | |
---|---|---|
主な症状 | 赤いブツブツ、ジュクジュクしたブツブツ、発赤、小さな水ぶくれ、びらん、痒み | 皮膚が赤くくっきりと盛り上がる(膨疹)、痒み |
症状の現れ方 | 症状が現れたまま数日間消失しない | 突然症状が現れ、数十分~数時間以内に消失する |
慢性化した場合の症状 | 皮膚が厚くなる、かさつき、色素沈着 | 症状が現れたり消失したりを繰り返す |
期間 | 治癒する期間は症状によって異なる 数日以内のものを急性湿疹、1週間以上経過したものを慢性湿疹という |
1週間以内に治癒する場合が多い 6週間以内のものを急性蕁麻疹、6週間以上続くものを慢性蕁麻疹という |
主な原因 | 食べ物、化粧品、洗剤、金属、汗、ハウスダスト、細菌、バリア機能の低下、アレルギー体質、ストレス | 食べ物、植物、昆虫、薬剤、温度差、紫外線、汗、物理的刺激、ストレス |
蕁麻疹は突然皮膚が赤くくっきりと盛り上がり痒みを生じますが、数十分~数時間以内に跡を残さず消失するという特徴があります。湿疹か蕁麻疹かを見分けるときには、症状が短時間で治まるかどうかを参考にするとよいでしょう。
湿疹か蕁麻疹かを確認できたら、それぞれに合ったセルフケアを試してみてください。
よくある質問
- 医療機関では湿疹と蕁麻疹をどうやって診断するのですか?
- 皮膚の状態を観察し、症状が現れた状況や経過などの情報をもとに診断することがほとんどです。
- 湿疹と蕁麻疹ではどちらが多く発症しますか?
- 湿疹は非常に頻度の多い病気です。蕁麻疹は、日本人の15~20%くらいが一度は経験する病気だといわれています。
肌を整えて肌トラブルを解決へと導く
抗炎症作用、解熱作用、鎮痛、解毒、精神安定などの薬効がある生薬が、体の中から肌を整えて蕁麻疹や湿疹などの肌トラブルを起こりにくくします。
(薬剤師:15年)
湿疹と蕁麻疹はともに痒みを伴う皮膚症状が現れるため混同しがちです。この記事では、湿疹と蕁麻疹の症状や原因を比較しながら、違いを見分ける方法を紹介しています。
症状の改善と予防に役立ててくださいね。