- この記事はこんな人におすすめ!
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- 突然の蕁麻疹に悩んでいる
- 慢性的な蕁麻疹に悩んでいる
- 掻きすぎて悪化した蕁麻疹を治したい
- アレルギーや体調不良で頻繁に蕁麻疹が出る
蕁麻疹(じんましん)とは
蕁麻疹(じんましん)とは、強いかゆみをともなう赤い膨らみが突発的に広がる皮膚トラブルのことです。
形や大きさはさまざまですが、腕、わき腹、手首などの“皮膚が柔らかい部分”によく発症します。
通常は数時間〜24時間ほどで症状が消え、何事もなかったかのように皮膚が元通りになるのも特徴です。
蕁麻疹は掻けば掻くほどかゆみが増していくため、激しいかゆみをともなう場合も掻きむしらないようにしましょう。
蕁麻疹には、症状が出始めてから1ヶ月以内の「急性蕁麻疹」と、症状が1ヶ月以上続く「慢性蕁麻疹」の2種類があります。蕁麻疹は慢性化すると痕が残ったり皮膚が硬くなってしまったりするので、症状が出たら早めに対処することが大切です。
繰り返す蕁麻疹を体内から抑える
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蕁麻疹の症状
蕁麻疹の症状は、強いかゆみ、赤い腫れ、チクチク刺すような痛み、ジリジリ焼けるような痛みなどが挙げられます。
かゆみや痛みは夕方〜夜間に発症することが多く、激しいかゆみで眠れなかったり、無意識に掻いて腫れが広がってしまったりもします。
しかし、翌日には何もなかったかのように症状が消えていることから、ケアを後回しにしてしまっている方も多いようです。 蕁麻疹は1度治ったとしてもまた別の場所にあらわれることがあるため、放置せずに対処することが大切です。
アナフィラキシーショックに注意!
蕁麻疹がきっかけで、ごく稀に呼吸困難やショック症状などの「アナフィラキシーショック」を引き起こすことがあります。アナフィラキシーショックが疑われる場合は、すぐに内科を受診するか救急車を呼びましょう。
蕁麻疹の主な原因
蕁麻疹は複数の要因が絡み合って発症する場合が多く、はっきりとした原因を突き止めるのは困難です。
ただし、かゆみを引き起こす「ヒスタミン」という物質が体内に放出されると、毛細血管が変化してかゆみや腫れが発症することがわかっています。
また次のような食べ物、植物、薬品などをきっかけとした「アレルギー」が関与して、蕁麻疹が発症する場合もあります。
項目 | 種類 |
---|---|
食べ物 | 卵、肉類(豚肉、鶏肉、牛肉)、乳製品(牛乳、チーズ)、魚介類(エビ、カニ、マグロ、サバ)、穀類・野菜(大豆、小麦、ソバ)、果物(バナナ、キウイ、リンゴ)、香辛料など |
食品添加物 | 防腐剤、人工色素、サリチル酸など |
植物 | イラクサ、ゴムなど |
薬品 | 咳止め、解熱鎮痛剤、抗生物質など |
物理的刺激 | こすれ、圧迫、日光、温熱、寒冷など |
その他 | ストレス、疲労、発汗など |
蕁麻疹は同じ原因に触れると繰り返し発症するため、根本的な原因を見つけて避けることが大切です。
原因が特定できない蕁麻疹を「突発性の蕁麻疹」、食べ物や薬品などの刺激が原因となる蕁麻疹を「刺激誘発型の蕁麻疹」といいます。蕁麻疹の原因は全部で100種類以上もあるので、刺激誘発型であっても原因の特定には時間がかかります。
蕁麻疹が出たときの対処法
蕁麻疹が出たときの対処法は次の4つです。
- 掻かないようにする
- かゆいところを冷やす
- かゆみの原因を取り除く
- 皮膚科を受診する
掻かないようにする
蕁麻疹が出たら、何よりも「患部を掻かない」ことが大切です。
掻けば掻くほどかゆみや腫れが広がり、症状が慢性化してしまう恐れがあります。
強いかゆみが出ていたとしても、患部を掻くことだけはしないようにしてください。
かゆいところを冷やす
蕁麻疹で激しいかゆみをともなうときは、濡れタオルや氷枕などで患部を冷やしましょう。
血流が穏やかになり、一時的にかゆみが引いていきます。
ただし、寒冷蕁麻疹の場合は冷やすと悪化するため冷やさないようにしてください。
かゆみの原因を取り除く
蕁麻疹の原因とみられる食べ物、物質、刺激などを特定できる場合は、その原因を速やかに取り除きましょう。
原因さえ取り除けば、通常なら症状が出ることはありません。
「原因を取り除けばよい」とはいえ、蕁麻疹は原因がはっきりとわからない場合がほとんどです。無理に原因を探ろうとするとかえってストレスになり、症状が悪化することも……。原因がわからない場合は、早めに皮膚科を訪ねて対策を練りましょう。
皮膚科を受診する
蕁麻疹で次の項目に当てはまる場合は、自分で対処せず早めに皮膚科を受診してください。
- 繰り返し発症する
- 症状が長引く
- 腫れの範囲が広い
- 眠れないほどかゆい
- 掻くのを我慢できない
皮膚科では、かゆみを抑える「抗ヒスタミン薬」や「ステロイド外用薬」などを処方してもらえます。
早めに適切な対処をすれば蕁麻疹の悪化や慢性化を防げるので、症状が深刻な場合は無理をせず皮膚科を受診しましょう。
蕁麻疹を予防する3つの生活習慣
蕁麻疹は、免疫力を高めることで予防につながります。
- 規則正しい食事・睡眠を心がける
- 肌にやさしい入浴・スキンケアをする
- 肌の乾燥を防ぐ漢方薬を取り入れる
これらの項目を中心に今の生活習慣を見直してみてください。
規則正しい食事・睡眠を心がける
規則正しい食事・睡眠は、健康的な身体づくりの基本です。
食事は1日3回バランスよく摂り、発汗を促す辛い食べ物や熱い食べ物は控えるようにしましょう。
また、睡眠は1日7時間以上とるのが理想です。
寝具は自分に合うアイテムを、パジャマは締め付けや刺激が少ないコットンやシルク素材を選んでみてください。
肌にやさしい入浴・スキンケアをする
体温が上昇すると蕁麻疹が悪化することがあるため、発症中の入浴はなるべく控えましょう。
もし入る場合は、軽くシャワーをあびる程度にしたり、低刺激のボディーソープを選んだりなどの肌にやさしい入浴を心がけてみてください。
スキンケアも同様に、肌への刺激が少ないアイテムを使うことが大切です。
ビタミンCのような刺激が強い成分は避け、敏感肌用の化粧水や乳液を選ぶとよいでしょう。
肌の乾燥を防ぐ漢方薬を取り入れる
肌の乾燥はかゆみの原因につながるため、蕁麻疹予防として早めに改善しておくのがおすすめです。
身体を内側から潤わせる漢方薬には、肌に栄養を与える「当帰飲子(とうきいんし)」などがあります。
肌の乾燥を防ぐ漢方薬は、日頃からスキンケアを頑張っている方にとくにおすすめです。漢方薬だけで改善していくというよりは生活習慣やスキンケアと合わせて取り入れると尚よいでしょう
まとめ
蕁麻疹はいつ誰に起きてもおかしくない皮膚トラブルです。
原因がはっきりわからない場合は、日頃からストレスや疲労を溜めないようにしたり、規則正しい生活習慣を心がけたりすることが大切です。
また、蕁麻疹は早めにかゆみを抑えることで、心理的・身体的なストレスが軽くなります。
最近は薬局やドラッグストアなどで市販の塗り薬も販売されているので、かゆみが酷い場合はそれらを活用したセルフケアも検討してみましょう。
よくある質問
- 蕁麻疹はストレスが原因ですか?
- 原因不明の蕁麻疹は、ストレスが原因で引き起こされることがあります。
またストレスのほかに、疲労、食生活、睡眠不足などが症状を悪化させる場合もあります。
蕁麻疹は突然発症したり治ったりするため、日頃からストレス解消を意識して、症状を悪化させないことが大切です。 - 蕁麻疹はなぜ掻くと広がるの?
- 蕁麻疹を掻くと「ヒスタミン」の分泌が増え、血管が広がります。
広がった血管に空いた穴から「血漿(けっしょう)」と呼ばれる液体成分が漏れ出ることで、腫れやかゆみの範囲が広がってしまうのです。
蕁麻疹は掻くと悪化するため、我慢できないときは患部を冷やしたり、無理せず病院を受診したりしましょう。 - 蕁麻疹と湿疹の違いって?
- 蕁麻疹と湿疹は「見た目」と「症状が続く時間」に違いがあります。
まず蕁麻疹は、虫刺されのように皮膚が赤く盛り上がり、通常24時間以内に症状が消えます。
一方、湿疹は小さなブツブツや水泡ができ、24時間以上症状が続くのが特徴です。
蕁麻疹は慢性化すると湿疹になることもあるので、早めの改善をおすすめします。
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(薬剤師:15年)
突発的にあらわれたり跡形もなく消えていたりする蕁麻疹って本当に厄介ですよね! 今回は、蕁麻疹の原因や対処法だけでなく、発症を予防するおすすめの生活習慣を3つご紹介します。これからは掻かなくてすむようにぜひ日常生活に取り入れてみてくださいね!