
- この記事はこんな人におすすめ
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- 夜になるとからだがかゆくなる
- かゆみ対策をしているけれど効果がない方
肌のかゆみがあると、ストレスを感じてしまいますよね。夜になるとかゆみが強くなって困ると思う人もいるかもしれません。
つらいかゆみの原因は体のめぐりが原因かもしれません。
かゆみの原因と対処方法を知り、肌トラブルに悩まされない快適な毎日を目指しましょう。

(薬剤師:5年)
かゆみがあると、気になって仕事に集中できなかったり、夜眠れなかったりと、日常生活に影響が出るかもしれません。この記事ではかゆみの原因と予防方法について解説します。
- この記事を読むとわかること
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- 夜にからだのかゆみが出る原因
- からだのかゆみをやわらげる方法
- 夜のからだのかゆみを予防する方法
かゆみは、からだのバランスが崩れているサインのひとつ
「肌のかゆみが気になる」そのようなお悩みの方は、実は“からだの内側”が関係していることもあります。体の巡りや熱を整えることで、かゆみの根本にアプローチする方法もあります。
十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)は蕁麻疹・赤ら顔・湿疹・皮膚炎・水虫など、さまざまな肌疾患に効果が期待できます。
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夜からだのかゆみが出る原因
夜にからだのかゆみが出る原因は、さまざまです。生活習慣や環境との関連があると考えられています。どのような原因でかゆみが出ているのか、確認しましょう。
体温の上昇
夜寝る前には自然に体温があがります。体温があがると血管が広がり、少しの刺激でも敏感になるため、かゆみを感じやすくなります。
入浴後であればより体温があがりやすいでしょう。
皮膚の乾燥
乾燥すると皮膚のバリア機能が低下し、かゆみが起こりやすくなります。乾燥によって肌の表面が傷つきやすくなり、かゆみを感じる神経が刺激を受けやすくなります。
入浴後は皮膚から水分が蒸発し乾燥しやすい状態です。さらに、冷房や暖房などの影響で空気が乾燥しやすくなります。
寝具や衣類の刺激
布団やシーツ類、パジャマなど寝具が肌に合わない場合、刺激となりかゆみが出ることがあります。
自律神経の乱れ
自律神経は、「交感神経(こうかんしんけい)」と「副交感神経(ふくこうかんしんけい)」があり、バランスが崩れると体の調子が悪くなり、かゆみにもつながりやすくなります。
日中は交感神経が優位ですが、夜間はリラックスするため、副交感神経が優位になります。不安なことや悩みごとなど何かしらのストレスを抱えていることもあるでしょう。ストレスを感じると、脳やホルモンの働きが変化して、自律神経が乱れやすくなります。
ストレスがきっかけでかゆみが起こりやすくなる可能性もあります。
ストレスが引き起こす肌トラブルのメカニズム

ストレスにより自律神経が乱れると、肌トラブルの原因になります。ストレスがたまると、血管が収縮し、血行不良となります。肌の温度が下がると、皮膚のバリア機能の低下やターンオーバーの乱れにつながります。
肌のバリア機能は、肌を外部の刺激から守り、うるおいを守るものです。バリア機能が低下すると、刺激に敏感になりやすく肌が乾燥しやすくなります。
また、ターンオーバーのリズムが乱れると、肌のバリア機能が低下し、刺激に敏感になります。
かゆみに対する漢方の選び方
肌のかゆみにおすすめな漢方には、十味敗毒湯と当帰飲子などがあります。
十味敗毒湯は、皮膚の炎症やかゆみを鎮める働きがあると言われ、蕁麻疹や湿疹など幅広い肌トラブルにも用いられます。肌のかゆみを感じている方におすすめです。
体の内側から熱や毒素を取り除いてめぐりを整えるため、慢性化した肌トラブルにもアプローチできる可能性があります。
当帰飲子は、肌の乾燥からくるかゆみを感じている方におすすめです。
からだを内側から温めて血行を促し、肌に必要なうるおいや栄養を届けるため、慢性的な肌トラブルにも効果が期待できます。
漢方の効果は個人差がある
漢方は安全性が高い薬ですが、体質により合わない場合もあります。また、効果がみられるまでの期間は個人差があります。漢方薬だけでなく生活習慣の改善も併せて行うことが大切です。
漢方以外でできる生活習慣の改善ポイント
漢方以外にもかゆみを抑えるために日常生活で大切なポイントを解説します。
ストレスをためない
まず大切なことはストレスをためないことです。現代人は大人から子どもまでストレスを抱えている人が多いです。しかし、ストレスはかゆみ悪化の原因になります。
そのため、ストレスをできるだけためないような生活習慣を心がけましょう。
具体的には、ヨガやウォーキングなどの軽い運動、好きな音楽を聞いたり映画を見たりするなどです。
自分がリラックスできる方法をいくつか見つけておきましょう。
肌の乾燥を予防する
肌のバリア機能が低下していると、乾燥しかゆみを感じやすくなります。肌を乾燥から守るため、からだも顔と同じように保湿しましょう。
紫外線対策も大切
紫外線によるダメージは、肌のバリア機能を低下させ、乾燥や肌荒れを引き起こす可能性があります。
紫外線が多い時期や、長時間外出する場合などは、長袖の衣類を着たり、日傘を使ったりして、紫外線から肌を守りましょう。
清潔を保つ
皮膚に汗や皮脂などの汚れがたまるとかゆみや炎症の原因になります。そのため、汗をかいたらシャワーを浴びたり、タオルで拭き取ったりして、できるだけ皮膚を清潔に保つように心がけましょう。
また、汗をかいたらできるだけ早く着替えをしましょう。
肌への刺激を最小限にする
体を清潔に保つために、ゴシゴシと洗ったり、洗浄力の強いものを使ったりすると、肌への刺激となり、かゆみが強くなる場合があります。
肌のうるおいに必要な皮脂膜まで洗い流してしまい、うるおいがなくなり、外部刺激を受けやすくなります。
そのため、できるだけ低刺激なボディソープや石けんを使用し、ぬるめのお湯を使ってやさしく洗い流しましょう。
かゆみがあると、肌をかいてしまうこともあるでしょう。肌をかいてしまうとかゆみ物質であるヒスタミンが分泌され、肌のバリア機能が低下します。さらに、肌をかいてしまうと、皮膚が傷つき、炎症を起こしてかゆみが悪化する可能性があります。 かゆみがあっても肌をかかずに対策することが大切です。
夜のからだのかゆみを軽減するポイント

日常の習慣だけではからだのかゆみは軽減しないと感じる方もいるかもしれません。夜のからだのかゆみを軽減するポイントを解説します。
- 寝る1〜2時間前に入浴を済ませる
- 部屋の湿度は50〜60%を目安に管理する
- エアコンの風が直接あたらないようにする
- スマホ・PCの使用を控え、軽いストレッチや読書でリラックス
体温があがりすぎないようにし、乾燥を防ぐことが大切です。また、できるだけリラックスできる環境を作りましょう。
まとめ
体のかゆみの原因はバリア機能の低下です。肌のバリア機能を低下させる要因はストレスや日常の生活習慣などさまざまです。
かゆみの原因がわからないという方は、ストレスをためないように心がけ、肌を清潔にすることでかゆみの原因を減らしましょう。
よくある質問
- 薬以外でかゆみを抑える方法はありますか?
- かゆみがある部分を局所的に冷やすとかゆみが軽減される場合があります。冷やしたハンカチや保冷剤を薄いタオルでくるみ、かゆみがある部分に当てるといいでしょう。冷やしすぎは逆効果になるため、15分程度を目安にしてください。
- 病院を受診したほうがよいタイミングや症状の目安はありますか?
- かゆみが強く眠れないほどひどい場合やどんどん悪化している場合、セルフケアで症状が改善しない場合は医療機関を受診しましょう。
アレルギーや感染症などが隠れている可能性があるため、医師の診察が必要です。また、かゆみとともに痛みや赤みがひどい場合も受診の相談をしてください。
「うるおいケアをしても乾燥する」そんなときは体のサインかも
肌の乾燥やかゆみがなかなか治まらないときは、血の不足や巡りの乱れが原因になっているかもしれません。当帰飲子(とうきいんし)は、からだを内側から温めて血行を促し、肌に必要なうるおいや栄養が届きやすくなるようサポートします。

衣類や寝具は、素材によって肌への刺激を与える可能性があります。肌が敏感な場合は、ナイロンやポリエステルなど化学繊維は避け、綿や麻などの天然繊維がおすすめです。