漢方薬の使用期限は何年?古い漢方薬は飲める?期限の調べ方や保管方法について解説

漢方薬の使用期限は何年?古い漢方薬は飲める?期限の調べ方や保管方法について解説
漢方薬の使用期限は?見分け方や注意点を解説
この記事はこんな人におすすめ!
  • 家にある漢方薬の使用期限が切れていないか不安な方
  • いつ購入したか覚えていない古い漢方薬を飲んでも大丈夫か知りたい方
  • 漢方薬の使用期限の調べ方がわからない方
  • 漢方薬の正しい保管方法を知りたい

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漢方薬の「使用期限」はいつまでか知っていますか?家にずっと置いてある古い漢方薬は、品質が変化して飲むのに適さない場合があります。お手持ちの漢方薬の使用期限が切れていないかどうか、この記事を参考にしながらチェックしてみましょう!

この記事を読むとわかること
  • 漢方薬の「使用期限」の目安と確認方法
  • 古い漢方薬の安全性や服用が可能か
  • 漢方薬の使用期限を見つける方法

漢方薬の基礎知識

漢方薬とは 薬効のある生薬を組み合わせて作った治療薬

「そもそも漢方薬って何?」と気になる方のために、まずは漢方薬の概要を簡単にご紹介します。

漢方薬の概要

漢方薬とは、簡単にいうと「薬効をもっている生薬を組み合わせて作られた治療薬」のことです
たとえば、漢方薬は「冷え性」「ストレス」「肌トラブル」「アレルギー」などさまざまな症状を改善に導きます。

漢方で効果が得られる主な症状

  • 冷え性
  • ストレス
  • 肌トラブル
  • アレルギー
  • 生理痛
  • 更年期障害
  • 虚弱体質

この他のさまざまな身体の不調にも漢方薬はアプローチが可能となっており、医療用としては現在148品目の漢方薬が保険適応を認められています。

病院で扱われている漢方薬は148種類

一般社団法人日本東洋医学会によると、漢方薬は日本で昭和42年から「医療用漢方製剤(病院で処方される漢方薬)」として用いられています。保険適応の漢方薬は148種類あり、医師がひとりひとりの症状に合わせて適切なものを処方してくれます。

漢方薬は、薬局やドラッグストアなどで市販品も販売されています。手軽に購入できるメリットはありますが、病院で処方されるものとは成分量が異なる、保険適用されないなどの特徴があることは覚えておきましょう。

漢方薬の種類

漢方薬には製造方法の異なった「エキス剤」「煎じ薬」「散剤」「丸剤」の4種類があります。

種類 詳細
エキス剤 生薬を煎じた汁を粉末・顆粒状にした漢方薬
煎じ薬 生薬を煮出して飲む漢方薬
散剤 生薬そのものを粉末にした漢方薬
丸剤 散剤をハチミツや米粉などで固めた漢方薬

以前は生薬を煮出して飲む「煎じ薬」が一般的でしたが、近年は粉末・顆粒・錠剤で飲みやすい「エキス剤」が主流です。
エキス剤は煎じる手間がかからず持ち運びにも適しているため、医療用・市販品問わず広く用いられています

錠剤で飲みやすい「繰り返す」ニキビやじんましんに効く漢方

 

繰り返すニキビや蕁麻疹には、自然由来の生薬が身体の内側から体質を改善する漢方薬「十味敗毒湯」がおすすめです。粉末・顆粒が苦手な人にも飲みやすい錠剤となっています。

漢方薬の使用期限はどれくらい?

漢方薬の使用期限は一般的に3~5年

漢方薬にも使用期限があることをご存じでしょうか?市販や処方で手に入れた漢方薬を長期間保管していると、まだ飲めるのか不安になる方も多いかと思います。
ここからは、漢方薬の使用期限の目安や、古くなった漢方薬を服用が可能かを解説します。正しく理解して、安全に活用するための参考にしてください。

漢方薬の使用期限は3〜5年

漢方薬の使用期限は、一般的に3〜5年のものが多いです。ただし、この使用期限は温度、湿度、光などが適切に管理されている「未開封」の状態に限ります。

漢方薬の効果を十分に保ちたい場合は、使用期限にかかわらず、処方された(購入した)ぶんを期間内に飲みきるようにしましょう。

使用期限切れの漢方薬は飲まない

「使用期限が切れている漢方薬でも、未開封なら飲んでも大丈夫」と思う方もいますが、使用期限切れの漢方薬を飲むことは控えましょう。なぜなら漢方薬は、温度や湿度などの保管状態によって品質が変化する場合があるためです。

たとえば、漢方薬は保管状態が悪いと有効成分が変化したり、薬の効果が弱まったりすることがあります。使用期限が切れている漢方薬は速やかに破棄し、今の体質・症状に合う薬を改めて医師や薬剤師に診断してもらいましょう。

使用期限が切れている漢方薬について、医薬品医療機器情報提供ホームページに掲載されている漢方薬の説明文書にも「使用期限を過ぎた製品は服用しないでください」と記載があります。たとえ見た目がいつもと同じでも、安全のために使用期限切れの漢方薬は飲まないようにしましょう。

使用期限内でも放置してある漢方薬は飲まないほうが安全

使用期限が記載されている漢方薬でも、保管状態が悪い場合は品質が劣化している可能性があります。特に、開封済みで長期間放置していたり、直射日光や湿気の多い場所に置かれていた漢方薬は、効果に影響を与える恐れがあります。

以下のような状態に該当する場合は、服用を控えることをおすすめします

  • 開封してからしばらく飲んでいない
  • 直射日光が当たる場所で長期間保管していた
  • 湿気の多い洗面所やキッチンで保管していた
  • 購入時期や開封日がわからない

これらの条件に当てはまる古い漢方薬は、使用期限を過ぎていなくても品質が変化している場合があります。漢方薬は自然由来の成分でできているため、できるだけ「飲みきり」を意識して、古くなるまで放置しないように心がけましょう。

漢方薬の正しい保管方法は?

漢方薬は自然由来の成分から作られているため、保管する環境によっては品質が損なわれる可能性がありますので保管方法には十分な注意が必要です。

まず、風通しが良く、直射日光の当たらない場所を選びましょう。高温多湿な環境では、成分が劣化したり、湿気を吸って固まったりすることがあります。特に梅雨時期や夏場などは、気温と湿度の管理に気を配ることが大切です。

また、誤用や品質の混乱を防ぐためにも、購入時のパッケージのままで保管することが基本です。別の容器に移し替えると、用法・用量や賞味期限などの重要な情報が分かりづらくなってしまうおそれがあります。

漢方薬の使用期限の調べ方

漢方薬の使用期限はパッケージ、外箱、ラベル等に記載されている。

漢方薬の使用期限は、多くの場合パッケージ、外箱、ラベルなどに記載されています。品質を保つために定期的に見直されているため、同じ漢方薬でも購入ごとに使用期限をチェックしましょう。

たとえば、ツムラの漢方薬は2020年10月より使用期限が5年から3年に変更されています。いつも飲んでいる漢方薬も、新たに購入したら 必ず使用期限を確認してから飲むようにしましょう。

使用期限と消費期限は同じ?

「使用期限」と「消費期限」は混同されがちですが、実は異なる意味を持ちます。
この違いについては、厚生労働省の公式資料でも詳しく説明されています。

  • 消費期限:安全に食べられる期限(主に食品に表示)
  • 使用期限:品質や効果が保証されている期限(医薬品や漢方薬はこちら)

漢方薬は「使用期限」に基づいて、安全に服用できるか判断しましょう。

まとめ

漢方薬の使用期限は、3〜5年であることが一般的です。これは未開封で適切に保管されている場合に限るため、使用期限が過ぎたり、長期間放置してある漢方薬は飲まないようにしましょう。

漢方薬の使用期限は、パッケージ、外箱、ラベルなどに記載されています。使用期限は定期的に見直されているため、購入ごとに期限チェックを忘れないようにしてください。

よくある質問

漢方薬の使用期限はどれくらい?
漢方薬の使用期限は、3〜5年が一般的です。
ただし、漢方薬は湿気に弱いため、開封後はできるだけ早めに飲みきることを推奨します。
また、しばらく飲んでいなかった漢方薬を、期間を空けて服用するのはおすすめできません。
同じ漢方薬を期間を空けてまた飲みたいときは、今の症状に合っているかどうかを医師・薬剤師・登録販売者に確認しましょう。
漢方薬の正しい保管方法は?
漢方薬の保管ポイントは、次の2つです。
  • 風通しの良い場所を選ぶ
  • 直射日光が当たらない場所を選ぶ
湿気が少なく涼しいところに保管することで、漢方薬の品質を良好に保てます。
また誤用を避けるため、他の容器に移し替えることはせず、購入したパッケージのまま保管するようにしてください。
漢方薬の正しい飲み方は?
漢方薬は、必ず水か白湯で服用しましょう。
お茶やジュースで飲むと、漢方薬の吸収や本来の働きに影響してしまう恐れがあります。
「どうしてもうまく飲めない……」という方は、次の5つの方法を試してみてください。
  • 口の中に先に水を含む
  • オブラートに包んで飲む
  • 服用ゼリーに混ぜて飲む
  • お湯に溶かして飲む
  • 錠剤の漢方薬を選ぶ
オブラートや服用ゼリーの用意が難しいときは、ヨーグルトやアイスなどでも代用できます。

漢方薬は赤ら顔の改善にも効果的

漢方薬の「十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)」は、身体の余分な熱を散らし、内側からホルモンバランスを整える作用があります。拡がった毛細血管を抑制して、顔の赤みや炎症などの“肌のゆらぎ”をサポートします。

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