「そもそも漢方薬ってどんなもの?」
「漢方薬に使用期限ってあるの?」
今回は、このような「漢方薬でよくあるQ&A」をまとめました。
漢方薬を日々の生活に取り入れたい方や、改めて概要を知りたい方はぜひ参考にしてください。
漢方薬の基礎知識
「そもそも漢方薬って何?」と気になる方のために、まずは漢方薬の概要を簡単にご紹介します。
漢方薬の概要
漢方薬とは、簡単にいうと「薬効をもっている生薬を組み合わせて作られた治療薬」のことです。
たとえば、漢方薬は次のような症状を改善に導けます。
- 冷え性
- 生理痛
- ストレス
- 虚弱体質
- アレルギー
- 更年期障害
- 肌トラブル
この他のさまざまな身体の不調にも、漢方薬はアプローチが可能。
医療用としては、現在148品目の漢方薬が保険適応を認められています。
漢方薬の種類
漢方薬には、主に次の4種類があります。
- エキス剤…粉末・顆粒状の漢方薬
- 煎じ薬…生薬を煮出して飲む漢方薬
- 散財…生薬を粉末にした漢方薬
- 丸剤…散財をハチミツで煮詰めた漢方薬
以前は生薬を煮出して飲む「煎じ薬」が一般的でしたが、近年は顆粒状で飲みやすい「エキス剤」が主流です。
漢方薬の苦味や匂いが苦手な方へ向けて、弊社では顆粒状より飲みやすい「錠剤」の漢方薬も開発しています。
漢方薬でよくあるQ&A【7選】
漢方薬の概要がわかったところで、ここからは使用期限や保管方法などの「基礎知識」に関するQ&Aをご紹介します。
Q1.漢方薬の使用期限はどれくらい?
漢方薬の使用期限は、3〜5年が一般的です。
ただし、漢方薬は湿気に弱いため、開封後はできるだけ早めに飲みきることを推奨します。
また、しばらく飲んでいなかった漢方薬を、期間を空けて服用するのはおすすめできません。
同じ漢方薬を期間を空けてまた飲みたいときは、今の症状に合っているかどうかを医師・薬剤師・登録販売者に確認しましょう。
Q2.漢方薬の正しい保管方法は?
漢方薬の保管ポイントは、次の2つです。
- 風通しの良い場所を選ぶ
- 直射日光が当たらない場所を選ぶ
湿気が少なく涼しいところに保管することで、漢方薬の品質を良好に保てます。
また誤用を避けるため、他の容器に移し替えることはせず、購入したパッケージのまま保管するようにしてください。
Q3.エキス剤って何?
エキス剤とは、生薬を煎じた汁を凝縮・乾燥・粉末化した薬のこと。
簡単にいうと「インスタントコーヒー」と同じ製法で作られた漢方薬のことです。
エキス剤は医療現場でもよく使われていて、一度お湯に溶かしてから飲むと効果が高いと言われています。
Q4.煎じ薬って何?
煎じ薬とは、調合した生薬を煮出してから飲む漢方薬のこと。
煮出し時間は数十分ほどで、冷めないうちに汁を飲んで服用します。
煎じるときの生薬の香りも、大切な薬効の一つです。
煎じ薬は「漢方薬のなかでもっとも効果が高い」と言われていますが、現在はエキス剤もほぼ同等の効果が認められています。
Q5.エキス剤と煎じ薬はどう違うの?
エキス剤と煎じ薬は、主に「手軽さ」と「持ち運びやすさ」が異なります。
まずエキス剤は、煮出す手間が省けるので気軽に服用しやすいです。
顆粒状は持ち運びにも便利で、分量や濃さが均一のため安定した効果が期待できます。
一方煎じ薬は、生薬をじっくり煮出すのが特徴。
そのときの症状に合わせて生薬を配合・調整できるメリットがあります。
- 自分により合う漢方薬を選びたい→煎じ薬
- 外出先でも漢方薬を服用したい→エキス剤
上記のように、好みや状況に合わせて選び分けるのがおすすめです。
Q6.錠剤と顆粒はどちらが良いの?
漢方薬は、服用する方の好みに合わせて錠剤や顆粒などの種類を選べます。
たとえば、漢方薬特有の匂いや苦味が苦手な方は「錠剤タイプ」。
粒を飲み込むのが苦手な方は「顆粒タイプ」を選ぶと良いでしょう。
種類による効果の差はほとんどないため、自分にぴったり合う漢方薬を見つけてみてください。
Q7.漢方薬の正しい飲み方は?
漢方薬は、必ず水か白湯で服用しましょう。
お茶やジュースで飲むと、漢方薬の吸収や本来の働きに影響してしまう恐れがあります。
「どうしてもうまく飲めない……」という方は、次の5つの方法を試してみてください。
- 口の中に先に水を含む
- オブラートに包んで飲む
- 服用ゼリーに混ぜて飲む
- お湯に溶かして飲む
- 錠剤の漢方薬を選ぶ
オブラートや服用ゼリーの用意が難しいときは、ヨーグルトやアイスなどでも代用できます。
漢方薬の正しい飲み方について詳しく知りたい方は、ぜひ「漢方薬のおすすめの飲み方は?上手に飲むコツやQ&Aをご紹介」もあわせてご覧ください。
まとめ
今回は、漢方薬の概要や種類による違いなどをご紹介しました。
これから初めて漢方薬を取り入れる方は、錠剤と顆粒の違いや飲み方など、ぜひ今後の服用に役立ててみてください。
また、副作用や服用量などに関しては漢方薬のQ&A【後編】|副作用や他の薬との併用について紹介で詳しくご紹介しています。
常服薬がある方や飲む量・タイミングが気になる方は、こちらもぜひチェックしてみてください。
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