
- この記事はこんな人におすすめ!
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- 赤ら顔と酒さの違いを知りたい
- 酒さ(赤ら顔)の原因を知りたい
- 酒さ(赤ら顔)の治し方を知りたい
- 酒さ(赤ら顔)のスキンケア方法を知りたい
- この記事を読むとわかること
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- 赤ら顔と酒さの違いや原因・症状がわかる
- 酒さ(赤ら顔)の適切な治療方法がわかる
- 酒さ(赤ら顔)の予防対策やスキンケア方法がわかる
赤ら顔と酒さの違い

赤ら顔と酒さの違いは「炎症があるか・ないか」で見極められます。赤ら顔は、一般的に炎症がない状態。酒さは、赤みのまわりに炎症がある状態を指します。
赤ら顔とは
赤ら顔とは、顔の中心部分の毛細血管が拡張して、赤く透けて見えている状態のこと。顔の皮膚が薄い人は、気温の変化や紫外線などの影響で赤みが透けやすく、顔がほてったように赤く見えることがあります。
酒さとは
酒さとは、鼻・頬・額など顔の一部に、原因不明の赤みがでる慢性炎症疾患です。症状によって下記4つの型に分けられ、ニキビのようなぶつぶつや、膿を持ったぶつぶつなどが数か月以上あらわれることがあります。
タイプ | 症状 |
---|---|
1型:紅斑毛細血管拡張型 | 顔の赤み、ほてり、かゆみ、ヒリヒリ感 |
2型:丘疹膿疱型 | 顔の赤み、ほてり、かゆみ、ヒリヒリ感、赤い盛りあがり、ニキビのようなぶつぶつ、膿をもったぶつぶつ |
3型:鼻瘤 | 鼻のまわりの腫瘤(できもの) |
4型:眼型 | 目のまわりの腫れ、充血、異物感、乾燥、かゆみ、まぶしさ |
酒さは30代以上の女性に発症しやすく、顔の赤み以外に、炎症によるヒリヒリやぶつぶつなどがみられることも。スキンケアやメイクがしにくくなるため、日常生活に支障をきたすこともあります。

酒さは、どれか1つの型だけ発症することもあれば、2つ以上の型が組み合わさって発症することもあります。
酒さ(赤ら顔)は漢方薬でやさしく対策
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酒さ(赤ら顔)の原因

ここでは、酒さ(赤ら顔)の原因をみていきましょう。
赤ら顔の原因
赤ら顔の原因は、実はハッキリしたものがわかっていません。しかし、遺伝子的要因、免疫の不調、ニキビダニ、神経・血管の問題などが、赤ら顔の原因として関与していると考えられています。
酒さの原因
酒さの原因も、実はハッキリしたものがわかっていません。しかし、紫外線、飲酒、ストレスなど、下記のような憎悪因子により酒さの症状が悪化することがあります。
- 暑さ・寒さ
- 紫外線
- 飲酒
- 化粧品
- ストレス
- 辛い食べ物
- 激しい運動
- 熱いお風呂
- 肌への刺激
酒さに悩まされている方は、これらのような憎悪因子を避けるだけでも、ある程度の改善・予防が期待できるでしょう。
酒さ(赤ら顔)の基本の治し方

酒さ(赤ら顔)は、下記5つの対処を組み合わせて治療します。
- 原因の排除
- スキンケアの見直し
- 外用薬(塗り薬)
- 内服薬(飲み薬)
- レーザー・光治療
それぞれどのような治療方法なのか、下記で詳しくみていきましょう。
原因を取り除く
酒さ(赤ら顔)の治療では、まず「自分は何が原因で酒さ(赤ら顔)を発症しているのか」を特定し、その原因を取り除くことが大切です。
先ほどご紹介したように、酒さには下記のような憎悪因子があります。
- 暑さ
- 紫外線
- 飲酒
- ストレス
- 辛い食べ物
- 激しい運動
- 肌への刺激
これらの憎悪因子をできるだけ避け、外用薬や内服薬などの治療方法も併せて取り入れるようにしましょう。
スキンケアを見直す
意外と見落としがちなのが、スキンケアの方法です。下記のようなスキンケアをしている場合は、酒さ(赤ら顔)を発症・悪化させることがあるため控えるようにしてください。
- 紫外線対策をまったくしない
- 洗浄力が強い洗顔料を使っている
- 刺激が強い成分を含む化粧水を使っている
- 保湿は簡単に済ませている
顔がヒリヒリ痛むときは、刺激が少ないSPF20以下の日焼け止めや、低刺激の洗顔料・スキンケア用品を選びましょう。洗顔後はたっぷり保湿をすると、肌を刺激から守る”バリア機能”が少しずつ回復していきます。

酒さ(赤ら顔)の正しいスキンケア方法は「酒さ(赤ら顔)を改善!おすすめスキンケア方法」で詳しく解説しています!
外用薬で治療する
酒さ(赤ら顔)に用いられる外用薬には、下記のようなものがあります。
外用薬 | 特徴 |
---|---|
タクロリムス | 赤みや炎症を抑える、アトピー性皮膚炎の治療に用いられる外用薬。毛細血管を拡張させる副作用がないため、酒さの予防にも使用できます。※妊娠・授乳中の方は外用できません |
メトロニダゾール | 菌の分裂・増殖を抑える外用薬。皮膚の常在細菌やニキビダニなどを殺菌し、酒さ症状を改善します。 |
イベルメクチン | 炎症の強い赤いぶつぶつに有効な外用薬。メトロニダゾールより高い効果が報告されており、比較的早い段階で症状の改善がみられます。※保険適用外 |
アゼライン酸 | メトロニダゾールと同等の有効性があるニキビの外用薬。抗菌活性や炎症軽減効果があり、腫瘤型のぼつぼつした症状の改善も期待できます。※保険適用外 |
これらの塗り薬で皮膚の炎症を抑えることで、顔の赤み、ニキビのようなぶつぶつ、赤い盛りあがりなどの症状を改善します。
酒さ(赤ら顔)は"じっくり”治ります
酒さの初期症状である顔の赤みは、外用薬を塗ってから症状が落ち着くまでに少し時間がかかります。外用薬や内服薬を用いた治療は「症状を長期的にコントロールしていく」ことを目的としているためです。

刺激を抑えた治療を続けることで、症状を悪化させずに酒さ(赤ら顔)を改善へと導きます。たとえ治りが遅くても薬がまったく効いていないわけではないため、焦らずじっくり治療に取り組んでいきましょう。
内服薬で治療する
酒さ(赤ら顔)に用いられる内服薬には、下記のようなものがあります。
内服薬 | 特徴 |
---|---|
抗生物質 | ロキシスロマイシン、ミノサイクリン塩酸塩などの抗生物質を使用。免疫を調整する、炎症を抑えるなどの作用が期待できます。 |
イソトレチノイン | 重症化したニキビの治療に用いられる内服薬。外用薬や抗生物質の服用で改善がみられない場合に試す価値があります。 ※保険適用外 ※妊娠・授乳中の方は外用できません |
漢方薬 | 十味敗毒湯、黄連解毒湯、加味逍遙散、桂枝茯苓丸など、1人ひとりの症状に合う漢方薬が処方されます。 |
内服薬での治療も、基本的には外用薬と同じように服用期間は長くなります。

抗生物質の長期服用は、まれに肝機能障害を起こすことがあります。お医者さんの指示に従いながら、定期的に血液検査を受けると安心です。
レーザーや光で治療する
毛細血管拡張症状の改善を目的として、レーザーや光を用いた治療をおこなう場合もあります。レーザーのなかには、Vビーム、パルス色素レーザー、ロングパルスYAGレーザーなど、病院によって取り入れられている機器はさまざまです。
レーザーや光治療も”継続”が必要
レーザーや光治療は、基本的には3回〜8回ほどの継続治療が必要です。1回の照射で顔の赤みがパッと消えるわけではないため、即効性を求めてレーザー・光治療を検討している方は注意しましょう。

レーザーや光治療のあとは、施術前よりも肌が敏感になっています。いつも以上にたっぷり保湿をして、肌を外部刺激から守ってあげてくださいね。
酒さ(赤ら顔)を改善!おすすめスキンケア方法

ここでは、酒さ(赤ら顔)のときにおすすめのスキンケア方法をご紹介します。
やさしく洗顔・クレンジングする
酒さ(赤ら顔)は肌が敏感になっている状態のため、洗顔・クレンジングはやさしくおこなうことが大切です。ここでは、洗顔の基本のステップをご紹介します。
- 洗顔料をたっぷりと泡立てる
- 泡を顔全体に広げる
- 手のひらでやさしく洗う
- ぬるま湯で十分にすすぐ
- タオルは”押しあてる”だけにする
熱すぎるお湯は肌への刺激が強いため、なるべく40℃以下(できれば肌の表面温度と同じ32℃〜34℃くらい)のぬるま湯で洗いましょう。

拭き取り洗顔・クレンジングは刺激が強いため、必ず洗い流すタイプを選んでくださいね◎
低刺激のスキンケア用品を選ぶ
やさしく洗顔をしたあとは、低刺激の化粧水・乳液でたっぷり保湿をしましょう。顔の赤みにおすすめのスキンケア成分は次のとおりです。
成分 | 特徴 |
---|---|
セラミド | 角質層にもともと存在する成分。角質細胞をつなぎ、肌に潤いを保つ役割があります。 |
ヒアルロン酸 | 肌への負担が少ない天然保湿成分。肌の各層に浸透しやすく、肌内部を保護する役割があります。 |
グリチルリチン酸2K、トラネキサム酸、アラントイン | 抗炎症作用やニキビ予防効果が認められた成分。医薬部外品に配合されています。 |
酒さ(赤ら顔)で肌が敏感になっているときは、アルコール、防腐剤、合成香料・着色料などの刺激が強い成分は避けるようにしましょう。
こまめに保湿をする
酒さ(赤ら顔)で悩んでいる方は、何らかの原因で皮膚の水分量が少なくなっていることがあります。洗顔や入浴のあとはもちろんのこと、酒さによるヒリヒリ・ピリピリを感じる前に、低刺激の化粧水・乳液でこまめに保湿をしましょう。
ミスト化粧水なら外出先OK
「普段メイクをしているから、こまめな保湿ができない……」と悩む方は、スプレータイプになっているミスト化粧水がおすすめです。細かい粒子で保湿成分が噴出されるため、メイク崩れを起こさずに保湿ができます。

メイクの上からミスト化粧水をかけると、乾燥によるメイク崩れを防いだり、よれたメイクをお直ししたりもできますよ。
日常に取り入れよう◎酒さ(赤ら顔)の予防方法

最後に、酒さ(赤ら顔)の憎悪因子を避けることにつながるポイントを3つご紹介します。
日焼け対策を徹底する
紫外線は、酒さ(赤ら顔)の憎悪因子の1つです。紫外線は1年中降りそそいでいるため、季節を問わず日焼け止め、日傘、帽子などで紫外線対策を徹底しましょう。
日焼け止めも”低刺激”を選ぶ
日焼け止めを選ぶ際は、日常生活であれば「SPF20」や「石鹸落ち」などの刺激が少ないものがおすすめです。2時間置きくらいにこまめに塗り直せば、紫外線対策に十分な効果を発揮します。
ストレスを溜め込まない
ストレスも、酒さ(赤ら顔)の憎悪因子の1つです。現代人は無意識のうちにストレスが溜まっていることがあるため、下記のような方法で定期的にリフレッシュしましょう。
- 日光を浴びる
- 散歩をする
- 湯船につかる
- ぐっすり眠る
- 本を読む
- 映画を見る
- 音楽を聴く
- 好きなものを食べる
- 思いきり笑う・泣く
好きな趣味に没頭したり、映画やドラマを見て泣いたり笑ったりする瞬間を大切にしましょう。日光を浴びる、湯船につかるといった丁寧な暮らしも、ストレス解消においては重要です。

日光を浴びる際は、低刺激(SPF20前後)の日焼け止めを忘れずに塗ってくださいね。
香辛料やアルコールを控える
刺激の強い香辛料やアルコールは、酒さ(赤ら顔)の予防のために控えるようにしましょう。身のまわりにある香辛料は、たとえば次のようなものです。
- 唐辛子
- 山椒
- こしょう
- しょうが
- にんにく
- わさび
カレーやエスニック料理などは、香辛料がふんだんに使われていることが多いです。日頃からよく食べている場合は、酒さ(赤ら顔)の改善・予防のためになるべく控えましょう。
まとめ
酒さ(赤ら顔)の治療は、外用薬や内服薬を用いるのが一般的です。長期的に症状をコントロールしていくため、すぐに効果がでなくても諦めず治療を続けていきましょう。
また、酒さ(赤ら顔)の予防には、日焼け止め対策、ストレス解消、香辛料・アルコールを控えることが大切です。スキンケアも丁寧におこない、少しずつ症状を改善していきましょう。
よくある質問
- 酒さは一生治らないのですか……?
- 酒さは少しずつ改善していくもので、一生治らないわけではありません。原因がハッキリとわからないためすぐに完治することは難しいですが、適切に病院を受診して治療に取り組めば、症状を少しずつコントロールしていけます。
- 酒さ(赤ら顔)を即効治すにはどうしたらいい?
- 酒さ(赤ら顔)を即効治すのは難しいです。外用薬や内服薬を用いた治療は、長期的に症状をコントロールしていくことを目的としています。
- 酒さでかゆいときはどうしたらいい?
- 酒さで顔がかゆいときは、刺激を避ける、乾燥を防ぐ、保湿をする、アルコール・香辛料を避ける、メイクを控えるなどの対処ができます。それでもかゆいときは無理をせず、早めに皮膚科を受診しましょう。
酒さ(赤ら顔)は漢方薬でやさしく対策
拡がった毛細血管を抑制する『十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)』は、自然由来の10種類の生薬でつくられています。身体の内側からやさしく体質改善し、赤ら顔をすこやかな肌へと整えていきます。

「赤ら顔」と「酒さ」って、一見どちらも同じものに見えますよね。しかし、この2つには少し違いがあるんです。この記事では「酒さって一生治らないの……?」と不安な方に向けて、酒さ(赤ら顔)の原因からスキンケア方法まで詳しく解説します!