飲み続けてはいけない漢方薬とは?副作用に注意すべき漢方薬・生薬一覧と安全な服用方法を解説

飲み続けてはいけない漢方薬とは?副作用に注意すべき漢方薬・生薬一覧と安全な服用方法を解説
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この記事はこんな人におすすめ!
  • 現在漢方薬を使用している
  • 漢方薬の副作用が心配
  • 安全に漢方薬を服用したい

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漢方薬は自然由来の成分を使っているため、副作用が少なく安全に服用できる医薬品として利用されています。しかし、漢方薬に含まれる成分(生薬)には、体調に悪影響を与える場合があることから、長期的に飲み続けてはいけないといわれているものもあります。

本記事では、長期間飲み続けてはいけないといわれる理由、注意が必要な漢方薬や生薬を一覧にまとめて紹介します。併せて、漢方薬を安全に服用する方法も解説していきますので、すでに漢方薬を飲んでいる人や、体調改善のために漢方薬の服用を考えている人はぜひ参考にしてください。

あなたは、飲み続けてはいけない漢方薬があると聞いたことはありますか?漢方薬は、比較的安全に服用できるお薬ですが、注意が必要なものがあるのも事実です。安全に漢方薬を利用するためにも、この記事の内容をしっかりとチェックしてくださいね。

この記事を読むとわかること
  • 飲み続けることに注意が必要な漢方薬の種類
  • 生薬ごとに現れる可能性のある副作用
  • 副作用のセルフチェック方法
  • 漢方薬の安全な服用方法

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漢方薬も副作用に要注意!

副作用が出やすい飲み方 体調が改善しても漫然と飲み続ける 指示された量以上の服用

漢方薬は、植物など天然由来成分を使用しているため、「副作用がない」「安心して長く飲める」と思われています。確かに、漢方薬にはこうしたメリットはあるのですが、体調に良い影響を与える作用がある以上、漢方薬の長期服用などによって副作用が現れる可能性は0ではありません

そのため、安全だからと体調が改善した後も、漫然と飲み続けていると思わぬ副作用により、体調が悪化することがあります。また、長期服用だけでなく指示された量以上の服用でも副作用の症状が現れやすくなります。漢方薬だから安全だと楽観的に思い込まず、漢方薬の副作用にも注意して、医師の指導や漢方薬に記載されている正しい用法用量で服用しましょう。

漢方は安全性は高いが副作用がないわけではない

漢方薬の安全性は高いですが、副作用のないお薬ではありません。誤った飲み方をしたり、体質に合わなかったりすると、かえって体調が悪くなることがあります。安全性を過信せず、注意して服用しましょう。

飲み続けてはいけないとされる主な漢方薬一覧

長期間飲み続けてはいけないとされている漢方薬には柴苓湯、葛根湯、当帰芍薬散などがあります。そういった漢方薬の処方名とその理由を以下に紹介します。

処方名 理由
柴苓湯、防風通聖散、小柴胡湯 肺機能障害や肝機能障害などが現れるおそれがあるため
加味逍遙散、葛根湯、芍薬甘草湯、桂枝茯苓丸、芍薬甘草湯、抑肝散 肝機能障害、黄疸などが現れるおそれがあるため
当帰芍薬散 肝機能障害、消化器症状などが現れるおそれがあるため

上記のように、これらの漢方薬は肝臓や胃腸の機能への副作用が確認されているため、服用する際には注意が必要です。中には、漢方薬の詳細を記載した添付文書に重大な副作用として症状が記載されている場合もあります。個人で購入する場合は、忘れずに添付文書を確認したうえで服用を始めましょう。

副作用の強弱や現れるかは個人差がある

今回取り上げた漢方薬は、実際に副作用が確認されたものですが、飲んでいるからといってすぐに服用を中止する必要はありません。副作用の強弱や現れるかどうかには個人差があるので、目立った体調不良・悪化がなければ飲み続けて問題ありません。

配合されている生薬に要注意!

副作用が起きやすい生薬がある 甘草(かんぞう)麻黄(まおう)山梔子(さんしし)大黄(だいおう)黄芩(おうごん)

上記で挙げた漢方薬のように、飲み続けてはいけないといわれる理由には、共通点があります。それは、「甘草(かんぞう)」「麻黄(まおう)」「山梔子(さんしし)」「大黄(だいおう)」「黄芩(おうごん)」といった生薬が含まれていることです。

これらの生薬は、ほかの生薬よりも副作用が起きやすいとされており、長期間の服用や大量摂取に特に注意が必要です。それぞれの生薬には、次のような副作用が確認されています。

生薬名 副作用の病気・症状 含まれる主な漢方薬
甘草
  • 偽アルドステロン症、低カリウム血症、ミオパシー
  • 血圧上昇、むくみ、手足のしびれ・つっぱり感、こわばり、筋肉痛、脱力感、全身倦怠感、口渇、食欲不振など
葛根湯、麦門冬湯、抑肝散、加味逍遥散など
麻黄 動悸、不眠、多汗、胃もたれ、食欲不振、下痢、尿が出にくくなるなど 葛根湯、麻黄湯、防風通聖散など
山梔子
  • 腸間膜静脈硬化症
  • 繰り返す腹痛、便秘、下痢、腹部膨満感など
防風通聖散、加味逍遥散など
大黄 弛緩性便秘(腸が自力で動きにくくなる)、大腸メラノーシス(大腸粘膜の黒色変化) 大黄甘草湯、桃核承気湯、三黄瀉心湯など
黄芩
  • 間質性肺炎、肝機能障害
  • 発熱、乾いた咳(空咳)、息切れ、呼吸困難、全身倦怠感、皮膚や白目の黄変(黄疸)、かゆみ、食欲不振など
防風通聖散、小柴胡湯など

漢方薬は複数の生薬を配合して作成しているので、防風通聖散のように、注意が必要な生薬が複数含まれていることがあります。別の種類の漢方を併用していると、知らず知らずのうちに大量服用につながることがあるため、複数の漢方を同時に服用する場合は飲み併せに十分な注意が必要です。

個人で服用する漢方薬を購入するときは、効力だけに注目してしまいがちです。安全に漢方薬を服用するためにも、配合されている生薬や予期される副作用などにもきちんと目を通してから購入するようにしましょう。

漢方薬の副作用に注意が必要な人

漢方薬の副作用は、誰にでも起こり得る可能性があります。一方で、次のような人は副作用への注意が特に必要だといわれています。

  • 複数の漢方薬を飲んでいる人
  • 胃腸が弱い人
  • 糖尿病や肝臓疾患の治療を受けている人
  • 妊娠している人

具体的には、複数種類の漢方薬を飲んでいる人は、配合されている生薬が重複する可能性があり、正しい方法で服用していても過剰摂取となり、副作用が出やすくなります。漢方薬の副作用は肝臓や胃腸に現れることが多いため、胃腸の弱い人や肝臓疾患で治療中の人も、副作用が現れやすい傾向があります。

さらに、「遠志(おんじ)」という生薬は、血糖値の血液検査の結果に影響を与えます。実際の数値より高い結果が出るため、より強い治療薬が処方され、低血糖の症状を引き起こしてしまうリスクがあります。そのため、必ず漢方薬を服用していることを医師に伝え、正確な検査結果を得られるようにしましょう。

また、妊娠中の女性が大黄などの生薬を摂取すると、早産・流産の危険性が高まるといわれています。加えて、母乳を通して生薬の成分が新生児に影響を及ぼす可能性もあるため、注意が必要です。妊娠が発覚したら服用している漢方薬を医師に伝え、服用に関する指示を仰ぎましょう。

漢漢方薬はインターネットやドラッグストアなど、さまざまな場所で手軽に購入できます。もし、今回紹介した特徴に当てはまる人は、個人での購入・服用を避け、受診して医師に処方してもらいましょう。

副作用のセルフチェックポイント

漢方薬の副作用は、本来の作用と同様に時間をかけて現れることがあります。そのため、次のようなポイントを参考に、副作用が悪化しないよう日々の体調に注意することが大切です。

  • 発熱、乾いた咳、息切れなど
  • 全身の倦怠感、皮膚の黄変、食欲不振など
  • むくみ、血圧の上昇など
  • 手足のしびれ、つっぱり感、筋肉痛など
  • 腹痛、下痢、軟便、胃部不快感など
  • 便秘の繰り返し、残便感など
  • 皮膚の発疹、発赤、かゆみなど
  • 動悸、頻脈、不眠、多汗など

これらの症状は、漢方薬の副作用によく見られる症状です。必ずしも漢方薬が関係しているとはいえませんが、こうした症状が頻繁に出るようになったら、一度漢方薬の服用を中止して、かかりつけ医に相談しましょう。

漢方薬を服用するときは、体調が悪いときなので、多少体調が悪くなっていても、副作用の影響だと気づきにくいです。そこで、漢方薬ごとの説明文書などを事前に確認し、副作用としてどのような症状が現れやすいのかチェックしておくことが、副作用の早期発見につながります。

安全に漢方薬を服用するために

漢方薬による副作用は、一部重篤なものがあるものの、基本的には漢方薬の服用を中止すれば収まることが大半です。そのため、セルフチェックで異変を感じたらすぐに服用を止めることが、安全に活用する大切なポイントとなります。

また、「長期服用」「大量服用」が副作用の原因となることが多いです。体調が改善したら服用を中止したり、医師・薬剤師の判断のもと決められた期間だけ服用したりしましょう。そして、用法用量を守りつつ、複数の漢方薬を同時に飲むのを避けることが、安全な活用につながります。

さらに、漢方薬だけに頼らず、生活習慣の改善なども並行して行い、漢方薬の服用期間を短縮させることも、安全を確保するためには有効です。漢方薬は正しく服用すれば、安全かつ健康をサポートしてくれる医薬品です。漢方薬によって、かえって体調が悪くならないよう、きちんとリスク管理をして漢方薬を活用しましょう。

漢方薬は、乱れた体調を整えることで症状を改善するお薬です。漢方薬の服用だけでは、根本から体調不良を改善できず、服用期間が長期化しやすくなります。食生活や生活スタイルを見直し、十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動などを心がけ、健康的な生活への改善も併せて行いましょう。

まとめ

漢方薬は自然由来の成分を使用しているため、安全に服用できる医薬品という認識が広がっています。しかし、漢方薬に含まれている成分(生薬)には、大量に摂取すると体調に悪影響を与えるものがあるため、長期間の服用や大量摂取には注意が必要です。

また、漢方薬だけで体調不良を改善するのではなく、日々の生活習慣の見直し・改善を並行して行うことが、体調の効率的な改善と健康的な生活の実現には必要です。漢方薬は、服用方法などに注意すれば、安全に服用できる医薬品です。漢方薬の副作用に注意し、上手に活用して、毎日を元気に過ごしましょう。

よくある質問

漢方薬はいつ止めれば良いですか?
漢方薬の服用を止めるタイミングは、気になる症状が改善したときです。以前よりも体調が良くなったと思ったら、服用終了を検討し始めましょう。処方された漢方薬を飲んでいる場合は、医師の指示に従い、自己判断で止めてはいけません。
処方してもらう漢方薬と市販されている漢方薬に違いはありますか?
同じ種類の漢方薬であれば、配合されている生薬の種類は変わりません。ただし、市販されている漢方薬は安全性を考慮して、1日に摂取できる成分量が少なくなっている場合があります。

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