
- この記事はこんな人におすすめ!
-
- 熱はないのに顔や体がほてる女性
- 寝る前や日中に「体がほてる」と感じることがある方
- ほてりの原因がわからず、不安を感じている方
- 漢方など自然な方法でケアしたい方
「体が熱く感じるのに、体温は平熱のまま――」こんな違和感に悩まされていませんか? 特に女性に多く見られるこの症状、実はさまざまな原因が考えられます。代表的なのは、更年期によるホットフラッシュ。しかし、それだけではありません。「ほてり」にはさまざまな要因が隠れています。この記事では、体が熱いのに熱がない理由と、正しいセルフケアの方法、病院を受診すべきタイミングについてわかりやすく解説します。
- この記事を読むとわかること
-
- 熱がないのに体が熱く感じる原因
- ホットフラッシュとは何か
- 更年期以外の体のほてりの原因
- 自宅でできるセルフケア
- 医療機関を受診すべきサイン
熱はないのに「体が熱い」原因は?

「熱っぽいけど、熱を測ると平熱」――そんな経験、ありませんか?熱感がある=発熱とは限りません。以下では、発熱していないのに体が熱く感じる主な原因について解説します。
原因①自律神経失調症
交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、体温調節がうまくできなくなります。すると、以下のような症状が現れることがあります。
- 顔や胸あたりが熱く感じるが、うまく汗をかけず、手足は冷たい
- 数分から数十分ほど経つとほてりがおさまる
- ストレス過多・緊張状態のときにほてりを感じやすい
【なりやすい人】
- ストレスが多い人
- 緊張状態が続く環境にいる人
- 睡眠不足や生活リズムの乱れがある人
自律神経を整えるには?
「朝日を浴びる」「毎日同じ時間に寝起きする」などの生活習慣を安定させると体内時計が整います。 体内時計が安定すると睡眠と覚醒のサイクルが整い、自律神経が整い、健康な身体への第一歩となります。
原因②ホルモンバランスの変化
女性ホルモンの変動が、自律神経と連動して体温調整に影響を与えることがあります。
特にエストロゲンの減少は、脳が暑いと誤認し、顔や首がほてる感覚を引き起こします。
更年期障害の場合、ほてりだけでなく、頭痛や関節痛・冷え・疲れやすさ・気分の落ち込み・不眠など、さまざまな症状が見られます。
厚生労働省の更年期症状・障害に関する意識調査において、更年期障害の症状はほてり以外にも、頭痛や関節痛・冷え・疲れやすさ・気分の落ち込み・不眠など、さまざまなものが挙げられています。
ただし、ホルモンバランスの変化は更年期に限ったものではありません。
以下のような症状がある場合、ホルモンバランスの変化が原因かもしれません。
- 生理前、生理中に熱くなる
- イライラ・不安感がある
- 急に汗をかいたり、動悸を感じたりする
【なりやすい人】
- 40代〜60代の女性
- 妊娠中の女性
- 生理前に体調を崩しやすい女性
- 睡眠不足や強いストレスを感じている人
原因③熱中症
炎天下や高温多湿な場所で長時間過ごした際、体の発汗機能がうまく働かなくなることで起きるのが熱中症です。
放置すると重症化し、命にかかわることもあるため注意が必要です。
熱中症の場合、以下のような症状があります。
- 発汗の様子がおかしい(大量の汗/発汗が止まる)
- 頭痛やめまい、吐き気がある
- 意識がぼんやりする、呼びかけに反応しにくい
【なりやすい人】
- 長時間、高温多湿な場所にいた人
- 水分補給が足りていない人
- 高齢者や乳幼児など、体温調節が苦手な人
原因④心因性発熱
精神的ストレスや緊張で、体が「熱を出す準備」をしてしまうことがあります。 心因性発熱が疑われる場合、以下のような症状が特徴です。
- 緊張・不安の場面で急に熱くなる
- 頭痛や肩こり、食欲不振などの症状がある
- 顔や首がぽかぽかする感覚が、数分から数時間続く
【なりやすい人】
- プレッシャーを感じやすい人
- 対人関係に悩みがある人
- 睡眠不足や疲労が蓄積している人
原因⑤高血圧症
血圧が高い状態が続くと、熱さを感じやすくなることがあります。加齢も原因の一つであるため、40代以降の人に多く見られます。高血圧症の場合、以下のような症状があります。
- 顔や額が熱くなる
- 血圧変動のタイミングでほてりやすい
- 血圧が下がればほてりは落ち着き、症状が一時的である
【なりやすい人】
- 塩分過多な生活を送っている人
- 飲酒や喫煙習慣がある人
- 運動不足・肥満な人
原因⑥バセドウ病などの甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンが過剰になると、代謝が上がり体が熱を持ちやすくなります。 特徴的な症状としては、以下の通りです。
- 全身がぽかぽかし、手のひらや足裏まであたたかい
- イライラや疲労感が強い
- 体重減少や眼球突出の症状がある
【なりやすい人】
- 20~40代女性
- 自己免疫疾患がある人
- 家族に甲状腺の病気がある人
原因 | 代表的な症状 | 原因・なりやすい人の傾向 |
---|---|---|
自律神経失調症 | 顔や胸が熱く、手足が冷たい、汗が出にくい | ストレス・睡眠不足・生活リズムの乱れ |
ホルモンバランスの変化 | 生理前や更年期のほてり、汗・動悸、不安感 | PMS・更年期・妊娠中 |
熱中症 | 発汗異常、頭痛、めまい、ぼんやりする | 高温の環境・水分不足・高齢者や子どもに多い |
心因性発熱 | 緊張・不安でのほてり、頭痛・肩こり | ストレス・プレッシャー・疲労など |
高血圧症 | 顔や額が熱い、動悸、血圧上昇時の一時的なほてり | 加齢・塩分過多・運動不足・肥満など |
甲状腺機能亢進症(バセドウ病など) | 全身がぽかぽか、手足が温かい、体重減少、眼球突出 | 20〜40代女性・家族に甲状腺病がある |
「熱感」と「発熱」は別物!
熱がないのに体が熱く感じるのは、自律神経やホルモンバランスの乱れの影響が大きいと考えられます。まずは生活リズムやストレス状況を見直してみましょう。
赤ら顔や肌のほてりを体の中からケア
「顔がカーッと熱くなる」「朝は白いのに、日中に顔が赤くほてる」 そんな症状があるなら、体の内側の炎症や熱バランスの乱れ=“湿熱”が関係しているかもしれません。十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)は、漢方の力で“湿熱”をやさしく整え、赤ら顔や肌のほてりを根本からケアしてくれる医薬品です。
十味敗毒湯について詳しくはこちら
ホットフラッシュとは|更年期女性に多い理由
熱はないのに体が熱くほてる場合、ホットフラッシュと呼ばれます。
ホットフラッシュとは、女性の更年期症状のひとつで、突然体が熱くなったり汗をかいたりする症状のことです。
閉経前に多く、女性のおよそ6割に見られると言われています。ホットフラッシュは、更年期に伴う”ホルモンバランスの変化”が原因です。
中高年女性におけるホットフラッシュの有症率 および不眠症状との関連においても、「更年期症状における(中略)主症状は、ホットフラッシュや寝汗が出ること」だと述べられています。
不安になりすぎず、症状を記録しながら対処しましょう。
【おもな症状】
- 顔やカーッと熱くなったり紅潮したりする
- 涼しい場所でも汗が止まらない
- 体がほてって大量の汗をかき、夜間眠れない
更年期障害じゃないのに体がほてるのはなぜ?

年齢が若い女性、または男性でも、ほてりを感じることがあります。主な要因として考えられることには、以下のようなものがあります。
- 性ホルモンの減少:若い女性や男性であっても、ストレスや生活習慣の乱れにより、性ホルモンが低下することがあります。結果として、イライラ・倦怠感・発汗・ほてりなどを感じやすくなります。
- 自律神経の乱れ:運動不足により自律神経の働きが鈍くなると、体温調節がうまくいかず、熱感や汗のトラブルにつながることがあります。
- 軽度のアレルギー反応:食品添加物、アルコールなどに対する軽いアレルギー反応が、ほてりとして現れることもあります。自覚しにくいため、見落とされがちです。
- 薬の副作用:抗うつ薬、骨粗しょう症の薬などには、「ほてり」や「のぼせ」の副作用が出る場合があります。
ほてりが続く場合は、生活習慣を整えるだけでなく、体や心への負担を軽くする工夫をすることが大切です。
後述する「受診の目安」も参考にしながら、医師への相談も視野に入れてみましょう。
「ほてり」に年齢・性別は関係ない!
「ほてり」は更年期の女性だけに起きるものではありません。男性や若い女性でもストレスや自律神経の乱れにより起こる場合もあります。「まだ若いから」「更年期女性じゃないから」と油断せず、体と心のSOSに目を向けましょう。
まとめ
熱はなくても「ほてり」は体からのサインです。 更年期・ストレス・自律神経の乱れなど、原因はさまざまです。 特に女性はホルモンバランスの変化に敏感なため、放置せず、症状の記録や生活習慣の見直しを心掛けましょう。
よくある質問
- 体がほてったときの対処法は?
- 体が熱く感じるときは、まず通気性の良い衣類に着替え、風通しの良い涼しい場所で休みましょう。 辛い食べ物など、刺激物は控えることがポイントです。 ほてりを感じた瞬間には、腹式呼吸で気持ちを落ち着け、首などを濡れたタオルやウェットティッシュで冷やすと、熱感がスッと引いていきます。 ストレスが原因の場合も多いため、無理せず「休む」「深呼吸する」「冷やす」を意識しましょう。
- 病院を受診すべきタイミングは?
- ほてりの症状がつらく、日常生活に支障がある場合は、受診を検討しましょう。 「顔が熱くなる」「寝汗がひどい」といった症状が続くと、生活の質が下がり、心身にストレスがたまりやすくなります。 気になるほてりが「更年期かな?」と思える場合は、女性なら婦人科や更年期外来、迷う場合は内科でもOKです。
受信時にチェックしておくとよいポイントは以下の通りになります。
チェック項目 | 内容の記入例 |
---|---|
いつから?どのくらいの頻度? | 例:2週間前から毎日夕方に発症 |
特定のきっかけはあるか? | 例:入浴後や緊張したあとに強く感じる |
既往歴は? | 例:甲状腺疾患の治療歴あり |
現在服用中の薬・サプリは? | 例:漢方薬やサプリを数種類服用中 |
月経の変化は? | 例:周期が乱れ始めた、量が減ったなど |
早めの受診で、他の疾患(甲状腺や高血圧など)が隠れていないかを確認できる点でも安心です。気になることがあれば我慢せず、一度相談してみることを検討しましょう。
スキンケアだけでは届かない“内側からの赤み”に
肌の熱感や赤ら顔の原因は、体の中にある“湿熱”が関係していることも。 そんな体質から整えたいあなたにおすすめなのが、「十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)」です。古くから使われてきた漢方処方で、肌の赤み・吹き出物・ほてりに幅広く対応。 毎日の“赤みケア”を、外からだけでなく、内側からの新習慣へ。

毎日を忙しく過ごす女性こそ、自分の体の違和感に気づきにくいものです。今回は、「なんとなく体が熱い」「でも熱はない……」といった“よくあるけど説明しづらい”不調について、原因や対処法をまとめました。不安になる前に、一度立ち止まって自分の体と向き合うきっかけになればうれしいです。