4月から、新しい環境で頑張る人がなりやすい『5月病』。
なかでも、次のような性格の方は5月病になりやすい傾向があるため、事前の予防対策が必要かもしれません。
- 几帳面な人
- 真面目な人
- 責任感が強い人
- よく気を遣う人
新生活が自分らしく充実するように、心当たりがある方は今回紹介する予防対策や漢方薬を試してみてください。
5月病のサイン!症状チェックリスト
「私って、もしかして5月病……?」と疑う方は、下記の症状リストをチェックしてみましょう。
当てはまる項目が多い方は、もしかしたら5月病になっているかもしれません。
□ 朝起きられない
□ 夜眠れない
□ 頭が痛い
□ 食欲がない
□ 動機がする
□ 身体がダルい
□ めまいがする
□ イライラする
□ 焦り・不安を感じる
□ 何をするのも面倒に感じる
□ まわりのことに興味・関心がなくなる
5月病は正式な病名ではありませんが、ツラい症状に悩まされる方が一定数いることも事実です。
不調はそのまま放っておかず、原因を理解したうえで少しずつ改善していきましょう。
5月病になる2つの原因
5月病の原因は、大きく次の2つがあります。
- 過度なストレス
- 自律神経の乱れ
それぞれ詳しくみていきましょう。
過度なストレス
5月病は、新生活でのストレスが多い「社会人」や「学生」が発症しやすいと言われています。
ストレスとうまく付き合えれば問題ありませんが、現代でストレスを完全になくすのは難しいでしょう。
5月病になったら「ストレスをなくす」のではなく、もう一つの原因である「自律神経の乱れ」を整えるほうが有用です。
自律神経の乱れ
気温や気圧などの「気候の変化」に合わせて、自律神経は血流をコントロールします。
5月は気候が急激に変化するため、自律神経の振れ幅が激しく、バランスが乱れやすくなってしまうのです。
自律神経のバランスが乱れると、身体が過剰な「緊張・興奮状態」へと陥ります。
緊張・興奮状態が「イライラ」や「頭痛」などを発症させることで、人によっては『5月病』になってしまうのです。
5月病を悪化させない3つの予防対策
5月病を改善するためには「気候に左右されにくい自律神経」を作りあげることが大切です。
心身に不調を感じる方は、次の3つの予防対策を試してみてください。
- 筋肉をしっかり動かす
- 十分に睡眠をとる
- 胃腸を傷つけない食事をとる
それぞれ詳しくみていきましょう。
筋肉をしっかり動かす
筋肉をしっかり動かすことで、停滞した血流を促せます。
自律神経が乱れがちな方は血流が弱い傾向があるため、積極的に筋肉を動かして血流を促してあげることが大切です。
とくに日中座りっぱなしの方は、スクワットやウォーキングなどを取り入れて、筋肉を大きく動かしてみましょう。
十分に睡眠をとる
筋肉が疲れていると、どれだけ運動しても血流が改善されないことがあります。
自律神経を安定させたいときは、運動とあわせて「十分な睡眠」をとることが大切です。
なかでも次の2つに当てはまる方は、睡眠不足になると血流が悪くなる傾向があります。
- 普段運動をしない
- 以前からむくみやすい
十分な睡眠をとり体内リズムを整えることで、自律神経が整い心身が安定しやすくなります。
筋肉を動かした日はしっかりと休み、できれば毎日6〜8時間は眠るように心がけましょう。
胃腸を傷つけない食べ方をする
胃腸を傷つけるような食べ方をすると、内臓の血流が悪くなってしまいます。
5月病が気になる方は、食事で次の3つを心がけることが大切です。
- ゆっくりよく噛む
- 腹八分目で食事を終える
- 長時間の空腹を避ける
「朝食をとらない派」の方も、5月病で不調なときは、なるべく朝食をとるようにしましょう。
寝ている間に下がった体温を上げることで、自律神経の安定につながります。
五月病に負けない自律神経のバランスを整える3つの漢方薬
5月病に悩んでいる方には、次の3つの漢方薬がおすすめです。
漢方薬名 |
おすすめの体質 |
改善に導く項目 |
加味逍遙散 |
・虚弱体質 ・疲れやすい ・PMS ・月経不順 ・更年期障害 |
・イライラ ・不安 ・頭痛 ・不眠 ・倦怠感 ・生理痛 ・更年期症状 |
半夏厚朴湯 |
・気分が落ち込む ・うつ気味 ・のどに異物感がある |
・息苦しさ ・のどの異物感 ・動悸 ・めまい |
柴胡加竜骨牡蛎湯 |
・のぼせやすい ・血圧が高い ・常に不安 ・不眠 |
・不眠 ・不安 ・動悸 ・のぼせ |
「病院へ行く時間がないから市販の漢方薬を試したい」という方は、上記を参考に選んでみてください。
漢方薬を取り入れる際の注意点
辛い5月病に悩まされている方は「今すぐ治したい!」という思いから、市販の漢方薬を選択することもあるでしょう。
しかし1点注意いただきたいのが「漢方薬は“体質”や“症状”によって合うものが異なる」ということです。
漢方薬は一般的に、患者さんの症状に合わせて医師が適切な漢方薬を処方します。
なぜなら漢方薬には、通常の薬と同じように「副作用」や「飲み合わせのルール」があるからです。
安全に服用するためには、可能であれば漢方を取り扱っている医療機関を受診しましょう。
体質に合わない漢方薬は逆効果になることもあるため、市販薬をあれもこれも試さないようにご注意ください。
まとめ
5月病は放っておくと「うつ病」に進行することがあります。
予防対策や漢方薬を取り入れても症状が改善しない場合は、早めに心療内科や精神科などを訪ねるようにしてください。
また、今回は5月病におすすめの漢方薬を紹介しましたが、先述のとおり闇雲にすべての漢方薬を取り入れるのはおすすめできません。
ご自身に最適な漢方薬を選べるように、少なくとも薬剤師や登録販売者に症状をよく相談するようにしてください。
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